研究所の概要
大阪大学社会経済研究所は、社会が直面する様々な経済問題について、全世界の経済学研究機関と競争し協調しながら世界トップレベルの理論的・実証的研究を行い、現実の経済政策や制度設計への貢献をはじめとして研究過程で得られた新たな知見を広く社会に還元するとともに、これらの研究を継承する優秀な研究者を養成することをミッションとしています。
研究内容・特色
- レフェリー制雑誌への論文掲載、引用ともに、日本の全経済系研究機関の中でトップ・クラスにあり、経済学研究における日本最高水準のパフォーマンスを示しています。
- これまでに、文化勲章受章者2名、日本学士院賞受賞者1名、日本経済学会の歴代会長9名、同学会が毎年45歳以下の最も優秀な経済学者に贈る中原賞の受賞者3名、同じく経済政策分野で最も優秀な50歳以下の研究者に贈る石川賞の第1回受賞者を輩出するなど、日本の経済学界で指導的な役割を果たしてきました。
- 英文国際学術誌International Economic Reviewを、1960年以来ペンシルバニア大学(米)と共同で編集・発刊しています。同誌は、海外の研究者による厳正なジャーナル評価によって、トップ・ジャーナルの1つとして数えられ、権威ある国際学術誌として広く認知されています。
- 実験経済学と行動経済学という新しい分野でも日本をリードしています。とくに、附属行動経済学研究センター(2004年4月設立)では、行動経済学に関する世界初の研究拠点の確立を目指しています。同センターを中心に展開している21世紀COEプログラム「アンケート調査と実験による行動マクロ動学」は、平成17年度の中間評価でも高い評価を得、平成19年度をもって終了しました。
- 香港科学技術大学(中)、南イリノイ大学(米)(以上、交流協定締結)、ビーレフェルト大学(独)(交流協定準備中)、パーデュー大学(米)、エール大学(米)、ミシガン大学(米)、ベングリオン大学(イスラエル)、復旦大学(中)などと、共同研究をはじめとする活発な国際連携活動を行っています。
最近の成果

- 研究実績 オークションや社会選択などのミクロ経済学から、景気変動、資産蓄積に関わるマクロ経済学に至る広い分野で、教員の論文が国際的に定評のある査読制学術誌に多数発表されました(2007年度以降、Journal of Economic TheoryやInternational Economic Reviewなどに29本)。また、平成20年度には所員の一人が、学術上特に優れた論文、著書、その他の研究業績に対して授与される日本学士院賞を、平成18年度には実証面や政策面を中心に優れた経済学研究を行った日本経済学会会員に授与される第一回日本経済学会石川賞を受賞しました。
- 学界貢献 交流協定に基づいた香港科技大、南イリノイ大学との共同研究プロジェクト2件、Osaka University Forum in Groningen(H19.6.28-30、84名参加)の開催、行動経済学会第1回大会(H19.12.15-16、152名参加)など、さまざまな学界貢献を行いました。
- 社会貢献 第4回行動経済学研究センターシンポジウム「ダイエットと経済学」(2007年8月開催)では、肥満度と貯蓄、負債との関係性や、肥満者を対象に行った経済実験の結果などを紹介し、160名の一般市民の方々の参加がありました。昨年に引き続き、小・中・高校への出前授業(西京中学)と当研究所への見学会(近畿大学附属東広島高校など3件)を行いました。このほか、さまざまな形で政策提言を行っています(2007年度1年間で各種審議会委員・委員会委員への就任20件、新聞・雑誌記事の執筆60件)。
- 大学院教育 経済学研究科の協力講座として大学院教育にも積極的に参画しており、所員の研究指導を受ける学生は60名(2007年度)にのぼります。今年度で第11回目を迎える大学院生対象の懸賞論文「森口賞」では、外部レフェリーによる厳正な審査を行っています。