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大阪大学微生物病研究所

住所:〒565-0871 吹田市山田丘3-1
URL:http://www.biken.osaka-u.ac.jp/
所長:菊谷 仁
所長の専門:免疫学
研究所の概要
微生物病研究所は感染症・免疫疾患を中心とした難治疾患の克服にむけた研究を行っている3研究部門・15分野を持つ研究所です。1934年の創設以来、感染症の基礎研究とその制圧について研究を進め、新しい病原菌や病原ウイルスの発見、ワクチンや診断薬の開発など感染症、免疫学分野で多大な貢献をしてきました。がんの発生機構の研究にも早くから取り組み、世界に先駆けた培養細胞の発がんの成功、がん遺伝子やがんウイルスの発見など多くの成果を上げ、がん研究の発展に寄与してきました。また、研究所で最初に発見された細胞融合現象は体細胞遺伝学の発展や単クローン抗体の開発などに貢献し、現代の生命科学の基礎を築きました。2005年にはタイ国にタイ感染症共同研究センターを立ち上げ、また東京大学医科学研究所との連携事業である感染症国際研究センターを設置するなど世界最高水準の研究拠点を目指し、感染症学と免疫学の研究グループがともに病原体と宿主の相互作用の解析を中心とした研究を進めています。

研究内容・特色
主な研究内容、実験施設および教育
  1. 免疫学側からは病原体に対する宿主の免疫学的応答の研究。特に自然免疫系による病原体認識機構、自然免疫系の活性化から獲得免疫系誘導にいたる分子機構を研究しています。
  2. 感染症学側からは生体防御機構の研究。特に、宿主への感染や病原体が免疫応答を回避し排除されない分子機構を研究しています。
  3. 病原微生物も環境因子の一つであるため、環境応答という視点からの微生物ならびに多細胞生物の基礎生物学的な研究を遂行しています。
  4. 感染動物実験施設、感染症DNAチップ開発センター、難治感染症対策研究センター、感染症国際研究センターを附属施設として持つとともに、タイ感染症共同研究センターを設置して、感染症・生体防御機構の研究を支えています。
  5. 研究所の教員は大阪大学の医学系、理学、薬学研究科あるいは生命機能研究科に属して大学院生の教育を担当すると共に人材育成にあたっています。


最近の成果
単純ヘルペスウイルス(HSV)は、脳炎や性器ヘルペス、皮膚疾患、眼疾患など、多様な疾患を引き起こす病原性ウイルスです。HSVのウイルス粒子の表面には、種々の糖たんぱく質が存在し、その中でもglycoprotein D (gD)とglycoprotein B (gB)が必須な分子として知られています。今回、荒瀬教授らの研究グループはgBがPILRという細胞表面分子と会合することにより、ウイルス粒子と細胞との間で膜融合が起こり、HSVの感染が成立することを発見しました。特に、今まで報告されてきたgDとそのレセプターであるHVEMやNectinとの相互作用のみでは十分でなく、gDとgBがそれぞれ特異的なレセプターと会合することがHSVの感染に必要であることを突き止めました。今回の研究は、HSVの感染機構の解明ばかりでなく、HSV感染症に対する新たな治療法の開発に貢献するうえでも重要な成果であると思われます。本研究成果は、米国科学雑誌「Cell」(2008年3月21日付)に掲載されました。



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