センターの概要
スラブ研究センターは、スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧地域)の総合的な研究を目的とした全国共同利用施設です。1955年に設立され、現在は、ロシア部門、シベリア・極東部門、中央ユーラシア部門、東欧部門、地域比較部門の5つの研究部と情報資料部からなっています。
研究内容・特色
- 人文科学と社会科学の諸分野の研究者による学際的な共同研究を行っています。全国共同利用施設として、6〜10名の客員教授、140名余の共同研究員をはじめとする他大学等の研究者の協力を得て、共同研究を組織しています。
- 研究進展のために、現地調査が頻繁に行われ、様々なテーマで現地の研究者との共同研究が実施されています。3名の外国人研究員が毎年滞在しているほか、 数名の外国人が数ヶ月滞在して、共同研究を行っています。これらを通じて、国際的な研究者ネットワークが形成されています。
- 研究の基礎となる図書や定期刊行物を系統的に収集整備することに力を入れてきた結果、スラブ・ユーラシア地域研究の分野で20万タイトルの蔵書を有しています。
- 和文雑誌「スラヴ研究」は厳格なレフェリー制雑誌として刊行されています。欧文雑誌Acta Slavica Iaponicaは外国人にも開かれたレフェリー制の国際的な学術研究誌として認知されています。
- 年2回のシンポジウム、その報告集などの各種欧文出版物は、日本の研究成果を国際化する上で大きな役割を果たしています。また、これら出版物を閲覧できるホームページには、1日平均12000件(その6割は海外から)を超えるアクセスがあります。
- 日本のスラブ研究諸学会会員を網羅する『スラブ・ユーラシア研究者名簿』を3年ごとに編集しているほか、これら諸学会のアンブレラ組織である「日本ロシア・東欧研究連絡協議会」の事務局を務めるなど、日本のスラブ研究者コミュニティ全体に奉仕する活動を活発に展開しています。さらに、異なる研究組織間の研究協力進展を目的とする「地域研究コンソーシアム」の拠点組織であり、会長を出しています。
- スラブ研究の世界学会(ICCEES)の執行委員を出し、スラブ・ユーラシア研究の東アジア・コンフェレンスを呼びかけるなど、世界と東アジアのスラブ研究者コミュニティの発展に貢献しています。
近年行われた現地調査
最近の成果
- 上の地図に見るように、スラブ・ユーラシア圏の隅々にまで自ら足を運び、現地の研究者と協力しながら精密な実証研究を展開するところが研究所の個性です。
- 2003−07年度、スラブ研究センターを中心とする北海道大学の研究者によって21世紀COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築」が実施されました。その成果は主に英語・露語で発表されましたが、日本語でも講談社から『講座 スラブ・ユーラシア学』全3巻(2008)として出版されました。
- 最近では、東北アジアの国際関係史・経済史、EU拡大と東欧の社会変動、比較帝国論、比較イスラーム論、地域大国としての露印中比較など、スラブ・ユーラシア圏と隣接地域に跨った広域研究・比較研究を展開しています。