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京都大学再生医科学研究所

住所:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町53
URL:http://www.frontier.kyoto-u.ac.jp/
所長:坂口 志文
所長の専門:免疫学
研究所の概要
再生医科学研究所の基本的な理念は、「生体組織及び臓器の再生に関する学理及びその応用の研究」を行うことである。再生医学は、現在、学問的ならびに技術的に黎明期にあり、これを早期に発展させるため、京都大学の自由な学風のもと、生物学、医学、工学にまたがる分野の研究者が相互に協調・影響し合い、包括的に研究を推進している。
現在わが国の産業構造は劇的に変化しつつあり、医療を取り巻く各種の産業も、次世代の担い手として期待されている。本研究所では、再生医科学の高度な研究を通じた教育により、新たな医療産業の担い手となる人材の育成を行う。これらの教育研究活動を通じて、医学界ならびに産業界に大きく寄与し、再生医療を中心とする社会発展の一助となるよう努力を傾けている。

研究内容・特色
世界に発信できる独創的な研究により、生命科学研究の水準を向上させると同時に、再生医療への応用を目指した技術開発を推進する。以下に、その具体的な目標を掲げる。
  1. 生体内での組織再生機構について生物学的な理解を深め、その学問体系の確立のために努力する。
  2. 工学的基礎に立脚した方法論を用いて、さまざまなレベルにおける生命現象の理解を深める。
  3. 組織再生に関する基礎研究に立脚した再生医療の具体化を図る。
  4. 組織再生に関する基礎研究に立脚した医療用デバイス・人工臓器の開発を行う。
  5. 再生医科学に関する広い見識と独創的なアイデアをもつ研究者、技術者を養成する。

最近の成果
  • 患者自身の体細胞からES細胞に類似した幹細胞を樹立することを目標に、体細胞からの胚性幹細胞様細胞(iPS細胞)の誘導方法を発見した。最近のヒトiPS細胞の樹立は、再生医療に向けた幹細胞研究に新たな展開を拓くものとして応用が期待されている。
  • わが国独自のヒト胚性幹細胞(ES細胞)株の樹立に成功し、国内で唯一ヒトES細胞の分配を開始した。
  • 胚性幹細胞からドーパミン産生神経細胞への効率的分化誘導法を発見し、ヒトのパーキンソン病の細胞治療に直接的に結びつきうる知見を得た。
  • 造血幹細胞やリンパ球の生成を制御する幹細胞ニッチの分子基盤と、組織形成と再生の分子機構に関して独創的な研究成果を上げた。
  • 神経、筋、骨、血液、血管、免疫系など再生医学の主な標的となる組織の発生・再生機構に関する研究を進め、その新しい分子機構を発見・提案し、また、組織再生に重要な細胞外基質の産生の分子機構を明らかにするなどの独創的な成果を上げた。
  • 組織発生・形成の基盤となる細胞間コミュニケーションを可能にする細胞内シグナル伝達機構について、一分子生物学的手法により画期的な成果を上げた。
  • 数々の生体代替材料、免疫隔離膜、細胞外マトリックス、成長因子除放システムを開発し、組織再生の「場」を形成することによる自己組織再生に着実な成果を積んだ。その結果、生体吸収性材料を用いて細胞増殖因子を徐放化することに成功し、血管新生や皮膚真皮、歯周組織、骨組織の再生誘導が可能となった。細胞移植治療を実現するために、機能細胞のマイクロカプセル化法とその凍結保存法を開発した。
  • 移植臓器に対する拒絶反応を抑制すべく、免疫自己寛容の導入と維持に関する研究を行ない、成体に本来備わっている新しい免疫制御機構(制御性T細胞)を発見した。その強化による新しい免疫抑制方法を開発した。


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