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名古屋大学環境医学研究所

住所:〒464-8601 名古屋市千種区不老町
URL:http://www.riem.nagoya-u.ac.jp/
所長:村田 善晴
所長の専門:分子遺伝学、内分泌学
研究所の概要
環境医学研究所は、名古屋大学で最も長い歴史をもつ研究所(1946年創設)です。従来は、特殊な物理・化学環境に対する生体の適応とその破綻の仕組みを解明することを目指し、航空・宇宙関連の生命医科学と深くかかわってきました。しかし時代とともに研究内容が変化し、2004-2005年には、研究所の中心課題を「宇宙医学」から「近未来環境医学」へとシフトさせることを決断し、2006年にはそれに伴う組織再編を行いました。その骨子は、これまでの三研究部門から二つの研究部門(I.ストレス受容・応答、II.生体適応・防御)への再編と、「宇宙医学実験センター」に代わる新しい附属施設「近未来環境シミュレーションセンター」の立ち上げです。現在の研究所が目指すのは、30~50年後の近未来社会で発生する様々な健康障害に対して有効な予防法を確立することです。

研究内容・特色
  1. ストレス受容・応答研究部門では、生体が外界からのストレスを感知し、応答することで恒常性を保つ仕組みを神経系分野、内分泌系分野及び免疫系分野が協力し、分子生物学、電気生理学及び免疫組織化学の手法を駆使して研究しています。具体的なテーマとしては、(1)大脳皮質視覚野の発達とシナプス伝達の変化、(2)侵害刺激の受容機構とその修飾、(3)酸素ストレスによる遺伝子発現調節、(4)免疫系サイトカインが神経変性疾患の発症に果たす役割などがあります。
  2. 生体適応・防御研究部門では、生命の維持と次世代育成に直接かかわる問題を取り上げ、革新的な予防・治療法の開発を目指します。(1)脳機能低下については、脳に選択的に物質を輸送・導入する新しい手法(ミクログリア技術)を開発し、診断・治療への応用を検討しています(脳機能分野)。(2)発生・発達異常については、様々な環境因子が胎児発達に及ぼす影響を調べています(発生・遺伝分野)。(3)心臓突然死については、不整脈の発生機序解明と制御法開発に取り組んでいます(心・血管分野)。
  3. 近未来環境シミュレーションセンターでは、研究所が保有する特殊環境シミュレータを用いて、様々な模擬環境研究と、環境ストレスモデル動物開発を行っています。警告信号である「痛み」が気象変動で憎悪する仕組みを末梢受容器の反応性修飾の面から調べる研究は、地球温暖化に伴う異常気象がもたらす健康障害を考える上で重要なテーマの一つです。
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最近の成果
心臓突然死の90%は重症不整脈(心室頻拍・細動)によるものであり、その成立には渦巻き型の心臓興奮(スパイラル・リエントリー)が主要な役割を果たしています。私たちは東京大学大学院(新領域創成科学研究科・工学研究科)との共同研究によって、世界最高水準の高分解能活動電位光学マッピングシステムを開発し、心臓に発生させたスパイラル興奮のダイナミックスを解析する研究を行っています。この研究は、生活・労働様式の変化とともに、急速に増加しつつある心臓突然死に対する革新的な予防・治療法開発への途を開くものとして注目されています。

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