HOME > 研究所・研究センター一覧 > 東京医科歯科大学難治疾患研究所

東京医科歯科大学難治疾患研究所

住所:〒101-0062 千代田区神田駿河台2-3-10
URL:http://www.tmd.ac.jp/mri/mri_top.html
所長:野田 政樹
所長の専門:分子薬理学
研究所の概要
難治疾患研究所は「膠原病その他の難治疾患に関する学理及びその応用の研究」を行うために1973年に設置された。難治疾患の研究を標榜する唯一の国立大学附置研究所として活動を開始し、発足当初の17分野から1988年の大部門制導入を経て現在は3大部門21分野となっている。2003年には創立30周年を迎えると共に、新大学院疾患生命科学研究部・生命情報科学教育部を立ち上げ、将来の生命科学研究を担う研究者の養成をも目指している。

研究内容・特色
3大部門の研究内容は以下の通りである。
  1. 先端分子医学研究部門(7分野)
    難治性疾患の基礎研究を行う。我が国における難病基礎研究の中心として機能すべく、難病の病因や病態のサイエンスとしてレベルの高い研究とそれに基づく、診断・治療法の開発を行う。
  2. 難治病態研究部門(7分野)
    Common disease の中での難治病態についての基礎研究を行う。難治病態をきたす要因を解明し、それぞれの病態や要因に合わせたオーダーメイド医療の開発を行う。
  3. ゲノム応用医学研究部門(7分野)
    ポストゲノム研究の成果を難治疾患研究に生かすべく、疾患における発現や構造に変異を持つ分子についての情報を集積し、その構造機能相関から疾患の解明と制御法の開発を行う。疾患プロテオミクスや疾患グライコミクスなどの研究を含む。

最近の成果
最近の研究成果

  1. 脳の発生・発達にはグルタミン酸トランスポーターが必要不可欠である
    グルタミン酸制御システムの胎生期脳形成における重要性を、個体レベルで初めて証明した。グルタミン酸トランスポーターGLAST(-/-)/GLT1(-/-)マウスでは、神経幹細胞の機能低下や神経細胞の移動障害などにより、脳高次機能に重要な層構造・神経回路の形成不全がみられる。



    成体脳(海馬)における神経細胞のゴルジ染色像。グルタミン酸は脳高次機能を司る部位の神経機能発達に多大な影響を与える。



  2. 自作の高精度ゲノムアレイを用いて肺非小細胞癌に13q21.3ホモ欠失領域を見出し、同領域より癌抑制遺伝子候補のプロトカドヘリン20(PCDH20)を同定した。PCDH20はホモ欠失のない肺癌でも高頻度にDNAメチル化を受け遺伝子発現を消失していた。コロニー形成試験では明らかに細胞増殖抑制効果をみとめた。PCDH遺伝子プロモーターのメチル化陰性例は陽性例に比し5年生存率は4倍であった。



  3. 哺乳類の胎生機構におけるレトロトランスポゾンの寄与
    哺乳類では胎児の成長に胎盤における母子間の栄養・ガス交換が重要な役割を果たしている。今回、レトロトランスポゾン由来のPeg11/Rtl1遺伝子が、この機能維持に必須であり、その欠失は胎児期後期/新生児致死を引き起こすことを明らかにした。




  4. DNA傷害による細胞死誘導の仕組みを解明
    DNA傷害に応答した細胞死誘導機構として、「DYRK2」キナーゼによる癌抑制遺伝子「p53」のリン酸化制御がその中心的な役割を果たしていることを見出した。本研究は新たな癌治療開発への道に繋がる。





このページを印刷する